1月○日
成田から夕方の便でヒューストンへ向かう。トランジットでメキシコ第2の都市グアダラハラへ。
旅に出ると決めたのは自分たちなのに何かと慌ただしくて、
例の通りただ1冊のガイドブックを機内で読んでいる始末。
10時間45分のフライト、4時間のトランジット、2時間半のフライト。
飛行機は現地時間で同日の夜に着く。
疲れてはいるけれどホテルまで辿り着けばあとはもう寝るだけ。
空港からタクシーに乗る。車窓からの景色はまるで沖縄空港から北谷へ向かう道みたい。
「わーなんだろうね、この、見たことの有る感じ」
沖縄もメキシコもアメリカが近いからかと思えば
タイもこんなふうなんだという。
タクシーに乗って空港のゲートを出るとき簡単なチェックがあった。
夜遅いというのにチェック窓口に座っているのは男の子。小学生くらいだったと思う。
ブースの中にはもうひとり、おじさんがいる。
少年のおじいさんだろうか。
タクシーの運転手が「こんばんは」挨拶をして
数分前に私たちが彼に渡したタクシーチケットを差し出した。
「こんばんは」そう返すと少年はチケットを受け取って
何か手続きをして得意そうにこちらを見た。
ああ、ここは、メキシコなんだ、、、。