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「山はどのくらい行ってるの?」
「いやぁ、もう、ぜんぜん、まったく、今日がはじめてくらいです。」
というか、かもしか展望台に行って
お昼を食べたいくらいなんですけど、、、とは、つい言えない。



それから、なんだかんだこんだと話しているうちに、
 というか、ほぼ、一方的に私たちはおじさんの質問に答えて、
  話に相槌をうっていただけだったのだけれど、
   おじさんの大好きな山は谷川岳で、
    初心者でもゆっくり上れば大丈夫なコースがあるから
     秋にでも連れて行ってあげようじゃないか!なんて言う。
      「はぁ。。。」
       連れて行ってもらうことになるかどうかは別にして、
        そんな願ったりかなったりな事って起こるんだろうか。



おじさんの全身から「山が好き!」がにじみ出ている。
ニッカボッカの下の靴下、何故、2枚重ねで履くのか?
とか聞いてみたい事がいろいろあったけれど
「じゃぁまた、道の途中でお会いするかもしれませんね!」
そう言って先に駐車場を後にした。

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