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そうそう、鳥。 楽団に混ざって、ひょうひょうと、鳥が登場。 鳥って、着ぐるみじゃないです。 生きている小鳥。連れているのは、 マリアッチと同じように正装した男の人。 「へっ?」 美味しいお肉を口に運びながら視線は男の人と鳥へ。 二人はすました顔でスタスタと店の左隅へ陣取る。 指揮者の譜面台のような長いスタンドをストンと置くと 鳥はその上におりた。 男の人は鳥を手で触っているだけで何をする風でもない。 「あれは、何?」 「さーっ?」