「避難所にいると、何もかも、とても良くしてくださるんだけれど、
なんとなく元気無くなってきちゃうんです。
余震なんかあるとね、200台くらいの携帯が、体育館の中で一斉に鳴るんです。
緊急地震速報の音。なんとも言えないですよ。
このままじっとしていられないなって。何かできないかな?って。
そこでけんだまです!」
「丁度、宅配便やメールなんかもできるようになった頃で、
新潟の仲間に『けんだま送ってくれ』って頼んだら
来てくれちゃったんですよ、けんだま持って。
あれは本当に嬉しかったなぁ」
「最初は子供ばかりだったのですけどね、そのうち大人も集まってきてね。あれが良かったな」
みなさんが、ぽつりぽつりと話してくれる。
「何かね、そういう事をするっていう空気じゃないんですよ」