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niwa


はじめまして。
わたしは音楽を生業としています、良原リエと申します。

物心ついたときから、庭が好きで、いろんな種を蒔き、育ててきました。
大人になり、一人暮らし、二人暮らしと暮らし方は変わってきましたが、
いつも庭のある場所に住処を構えてきました。

今住んでいる家の庭は、だいたい20畳ぐらいの広さで、
そこに100種類近い、食べられる草や木を植えています。
この庭にはちょうど1年前に引っ越して来て、半年間の土作りを経て、
前の家の庭の草や木を移植し、今年の春からようやく種を蒔き始めたところです。

100種類もあるというと、管理がたいへんそうとか、
毎日手入れに明け暮れているのだろうなあと思われるかもしれませんが、
そんなことはまったくありません。
できるかぎり手をかけず、緑の自主性に頼り、勝手に育ってもらっています。
とことん放任主義のワイルドガーデンです。  

niwa

緑をひとつでも育ててみると、毎日たくさんの変化を見つけることができます。
芽を出し、背を伸ばし、花をつけ、種をつけ、枯れてゆく。
ゆるやかな季節の流れを感じることができます。

虫や鳥もやってきます。生態系の縮図を見ることもできます。

そして、緑はこころとからだを落ち着かせてくれます。
それは緑の色からくる安心感かもしれませんし、
木や草の葉から出る香りから感じるリラックス効果かもしれません。

緑があるだけで、とても豊かな気持ちになれるのです。
だからいつも、多くの方に、
どんなに小さなスペースでも、小さな鉢ひとつでもいいから、
ぜひ傍らに緑を置いてほしいと、心から思っています。

興味のない方にとっては、とても面倒なことに見えるのではないかと思います。
実際、育ててみたけれど、やっぱり面倒くさかったとか、
何を育ててもすぐ枯れちゃうんだよね、という方も多いかもしれません。
さらには、庭なんてないよ、小さいベランダしかないから無理無理!
と思っている方もいるでしょう。

でも、そんな風に思っている方にこそ読んで頂きたくて、
この連載を持たせていただくことになりました。

緑を育てるのは、びっくりするくらい簡単です。
なんといっても彼らは自力では引っ越しができない。
生まれたその場所が気に入らなくても、そこで生きていかなければなりません。
だから環境に適応する力を持っています。とても強いんです。
その力強さを頼りに育てて行けば、きっとうまくいきます。

しかもそれが食べられるものなら、さらに育てがいもありますよね?

頑張らない、でもとっても楽しい緑のある暮らし。
そんなヒントを見つけてくれれば嬉しいです。


良原リエ


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