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虹霓社+子鹿社
2017年にスタートしたひとり出版・虹霓社(コウゲイシャ)。富士山の西麓、標高700mの朝霧高原にて、つげ義春公認グッズの企画制作や「山の読書室/虹ブックス」を営みながら小さく活動中です。めざしているのは、アナキズムを底流に、これまで話題になることのなかった〝声〟を拾い上げて、100年後にまで届くような本づくり。BOOK MARKET初参加の今回は、これまでの出版物のほか、つげ義春公認グッズは新作Tシャツが登場予定です。https://kougeisha.net/
本州の真ん中あたり、盲腸のように飛び出た伊豆半島で、2021年に始めたひとり出版社の子鹿社です。海と山の間に暮らしながら、半島にゆかりのある人やもの・ことをテーマに本を作っています。良い本とは何なのだろうか、と迷走しながらゆるゆる運転中です。今夏、”本と音楽、表現と会話のある場所” bookendも始めます。BOOK MARKETに参加するのは初めてですが、新刊も持っていきますので、ぜひ遊びにきてください。
https://www.kojikasha.com/
おすすめの本(虹霓社)
『新居格随筆集 散歩者の言葉』
荻原魚雷 著
戦後初の杉並区長として知られる新居格(にい いたる)。多くの随筆や評論を遺したものの、今では新刊でほとんど読めない。アナキストを自称し、知識人や文化人と呼ばれることを恥じ、戦時中も市井の人々や日々の生活を大切に生きた新居。そんな新居を文筆家・荻原魚雷が、時に弱音や愚痴をこぼす彼の随筆を厳選、今の時代に蘇らせる。
「注文に応じて書いてきたような短文は後世に残りにくい…没後もずっと読み継がれるような作家なんて、文学史の中でも一握りしかいない。だけど、一握りからこぼれた作家にも素晴らしい文章を書く人はいる。新居格もそのひとりであろう。」(編者解説より)
『土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑)』
よしのももこ 著
芥川賞作家・山下澄人さんが「この本おもしろい」とコメントしたほか、「今後の私の人生の参考書にしたい一冊」「言語化できない自分に寄り添ってくれる文章」「大きな消費相撲から距離を取って《生きている》のチューニングを手元に置くための1つの実践例」などSNS で感想が寄せられ、小野寺伝助さん「続・クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書」では「パンクのエッセンスが詰まりまくった名著」と評された一冊。流行りの移住エッセイとは一線を画す、生きているだけでいつのまにか私たちが土俵に乗せられている「消費者大相撲」からいかに逃げるか、というこの社会(システム)からの「バックレ」指南本。
「つげ義春T式シャツ ねじ式」
虹霓社の原点であり、そしてロングセラーでもある虹霓社版「ねじ式Tシャツ」。当社が企画制作しているつげ義春公認グッズの中でも一番の人気。ボディには目立ちすぎるほどの「ねじ少年」。左袖にある○×方式を応用した術式でシリツされた「ねじ」の存在感。公認グッズの証としてつげ義春氏がふだん実際に使用している落款を一枚一枚布に手押ししてタグを製作、さらにそれを一枚ずつ手作業で縫い付けるという、布製品も手がける虹霓社ならでは手の込んだTシャツ。
おすすめの本(子鹿社)
『蝶と朝顔』
1915年、静岡県の伊豆半島最南端にある小さな港町・子浦に生まれた日本画家・矢谷長治は、2014年にこの世を去るまでおよそ100年の生涯を画業一筋に生きた知られざる画家です。天賦の才に恵まれながら、画壇に属せず、ただひたすらに絵を描くことだけを追求した姿は、多くの文人墨客に強烈な印象を残し、影響を与えました。
会社を辞め、独立して伊豆半島にやってきた”わたし”はひょんなことから矢谷長治の絵に出会い、その人生を追って、矢谷と親交のあった人びとに会いに行き、話を聞くことになります。次第に見えてくる画家の素顔。市井の人びとに美と芸術の歓びを知らせたその美学とは?
『わたしの流産と早産』
自らの妊娠・出産の経験をテーマに作品を制作する女性アーティストの初著作。著者は、脱落膜ポリープの切除をきっかけに流産、そして早産を経験しました。自分の心身の健康、医療を受ける側の人権などを考えるなかで、出産に関わる現場の人たちや、不妊治療を受ける友人との対話も試みていきます。妊娠、出産、不妊、不育……女性の心身の健康を大きく左右するこれらの問題について、当事者が語ることの意義を見出した一冊です。私たちは本書が、個々の女性たちが人知れず背負ってきた妊娠・出産にまつわるすべての経験を、どれひとつとして否定されることなく、真っ直ぐに語ることができる世の中になる一助になることを願っています。
『ジマンネの木〜ナルムの章』
地球から何億光年離れた、とある銀河にある惑星キムネジネ。この星に浮かぶ小さな島エルタンコには、樹齢十万年の巨木ジマンネの木がありました。物語の主人公は、この巨大な木に棲む小さな小さな生き物ナルム。菌に侵され、雷に打たれて突然変異してしまったナルムは、大いなる冒険にでて、やがてジマンネの木とエルタンコの運命を変えることになるのです……。
世界にたった一本の巨大な古木に連綿と続いてきた生態系、菌類から哺乳類まで数々の生き物たちーー南伊豆の緑豊かな自然の中で描き続けている画家・くぼやまさとるが描くファンタジックな世界には、ユニークで奇想天外な生き物たちが溢れています。循環する世界をテーマに描かれた新しいオルタナティブ・コミックをお楽しみください。
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