著者略歴
ガートルード・スタイン GERTRUDE STEIN(1874-1946)
ことばの実験をした作家。アメリカ、ペンシルヴァニア州の裕福なドイツ系ユダヤ人の一家に生まれる。ラドクリフ大学で草分け的な心理学者ウィリアム・ジェームスに師事したのち、ジョンズ・ホプキンズ大学医学部を中退、兄レオのいるパリへ移り、生涯をパリで暮らした。セザンヌをはじめ、無名時代のピカソ、マチスなどの絵画の収集家で、ヘミングウェイに文章の手ほどきをしたことでも知られる。おもな著書に『三人の女』『やさしい釦』『アリス・B・トクラスの自伝』など。
クレメント・ハード CLEMENT HURD(1908-1988)
アメリカのイラストレーター、絵本作家。マーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本『おやすみなさいおつきさま』や『ぼくにげちゃうよ』のさし絵で、広く親しまれる。イエール大学で建築を学んだのち、画家を志してパリへ渡り、フェルナン・レジェに師事。その後、生まれ故郷のニューヨークに戻り、ブラウンのすすめで、絵本の仕事をはじめる。妻のイーディス・サッチャー・ハードとの共作も多く、『かあさん ふくろう』、『ぶんぶんむしとぞう』など、100冊以上の絵本を手がけた。
マーガレット・ワイズ・ブラウン MARGARET WISE BROWN(1910-1952)
アメリカの児童書編集者、絵本作家。ニューヨーク州生まれ。ホリンズ・カレッジを卒業後、バンクストリート教育大学に学び、子どものためのお話を書きはじめる。その後、スコット社の編集者として、『世界はまるい』をはじめとする “子どものための現代の絵本” を企画する一方、幼い子どもの気持ちを理解することに心をかたむけて、すぐれた絵本のテキストを執筆。42歳の若さでこの世を去るまで、100冊以上の絵本を発表した。『おやすみなさい おつきさま』は世界中に多くの愛読者をもつ。
みつじまちこ MACHIKO MITSUJI
1964年、三重県生まれ。洋書絵本輸入会社勤務を経て、絵本、アート、食などの分野を中心に、翻訳、執筆、編集にたずさわる。2001年、パリのシェイクスピア・アンド・カンパニー書店で、ガートルード・スタインを知る。2007~12年まで、母校である青山学院女子短期大学図書館にて、欧米の古書絵本「オーク・コレクション」の調査と図録制作に従事。おもな訳書に『フードスケープ』(アノニマ・スタジオ)、『ミシュカ』(新教出版社)、『地球の食卓』(TOTO出版)など。