<<連載もくじ はじめに>>
チョウに親しむ
あ、ナミアゲハだ!
そっちに行ったぞー!
きゃあここ!ここ!
捕れた!捕れた!
美しいチョウがお花畑を舞う季節がやってきた。見ているだけでも楽しい「チョウ」という生き物。今回は「見て楽しむ」ことから少しだけ掘り下げたい。
最近、虫捕り網を振り回しチョウやトンボを捕っている子どもを街中で目にすることが少なくなった。ぼくたちの世代(ぼくは昭和48年生まれ)のお父さんであれば、「チョウを捕った経験」が少なからずあるのではないだろうか?チョウの羽根をつかみあげた瞬間、鱗粉(りんぷん)が手について驚いた経験も同時に思い出す。仮に経験がないにしても小学校3年生あたりで「モンシロチョウの一生」という項目でちょっとした実習で、実物を見たり知ったという場合もあるだろう。
こういった話をするときによくあるのが「いやぁ、ぼくは子どものころ『都会』で育ったからね。チョウなんていなかったよ」という反応。真っ向から反論させていただくが、実はチョウという生き物は人の生活圏で暮らす代表的な昆虫なのだ。もちろん深山幽谷でしか見られない珍しい種類も多い。今回は「街中に住んでいても見ることが出来るチョウ、触れることが出来るチョウ、その種類や生態を知ること」の喜びをお伝えできればと思う。
子どもがチョウに触れることは「自然科学」へ興味を示すキッカケになることは間違いない。自然科学は「理科」という教科に通じ、引いては理数系の科目に通じる。こういった学校の勉強、大きく言ってしまえば将来の受験勉強に大いに役立つこと請け合いだ。チョウを捕ったり触ったりするだけで子どもの成績が伸びる…とはお約束しかねるが、ここは「たしかにそういう効果ありそうね」と信じていただき、もし虫が苦手でもグッと我慢してほしい。子どもの興味の赴くまま好きなようにやらせてあげ、それに大人も協力していただけると、なお嬉しく思う。詳しくは本編で。
竹本大輔(たけもと・だいすけ)
1973年生まれ。大阪市阿倍野区西田辺町で生まれ育つ。幼少の頃は「三度の飯よりも昆虫好き」。山に川に海に出かけては、捕虫網を振り回している子ども。小5の時に、友だちとふたりで出かけた山中での初めての野宿に感動、それ以来キャンプは生活の一部になる。大学生の時は、YMCAでキャンプリーダーとして子どもたちとのキャンプに明け暮れ、現在は自分の家族や友人とキャンプという、今も昔も変わらない趣味。現在は愛知県名古屋市在住。妻と子ども3人(小5女の子、小2男の子、2歳女の子)の5人家族。「付き合ってあげよっか」というノリで私の趣味に付き合ってくれる理解ある家族。
仕事は、冷温水機能のついたウォーターサーバーと天然水ボトルを宅配する会社。ブランド名は「アクアセレクト」。三重県の伊勢神宮ゆかりの天然水を届けている。ウォーターサーバーの宅配を通じて「田舎と都会を結ぶ架け橋」をスローガンに、都市部のお客様を採水地である田舎部へお連れするということも年間を通し行っている。その中でたくさんのご家族と天然水の採水地を訪れ、「自然に親しむということとはどういうことなんだろう」と別の視点からも考えるように。
春は野草観察、山菜採り、家庭菜園。梅雨になれば梅干し、梅酒つくり、そしてカブトムシ捕り。夏には、夜の川に潜りウナギ捕り。海に出てはカヤックやヨット。秋には木の実を探し歩き、登山を楽しむ。冬には雪山登山やスキー。まだまだ子どもが一緒に楽しめないものもあるが、一年を通してアウトドアライフを楽しんでいる。