夜が明ける。宿へ戻る。
向かいの山、みるみると鮮やかさを増す。
カンテラの明かりはいつのまにか消えている。
代わってまっさらな今日の光が白々と谷間の街をみたしてゆく。
街の中心を見下ろすピピラ展望台近くにあるリックとカルメン夫妻のB&B
「カーサ・ズニーガ」のテラスからはそんな様子が一望できる。
小さなハチドリのホバーリングを見る。
テラスの東側にある大きな木へ何種類かの鳥が来ている、と相方さんが言う。
朝、テラスで飲む淹れたてのコーヒーと心づくしの朝食。
今日でここを去らなければならないなんてとても寂しい。

(朝、キッチンへ行くとコーヒーの準備ができている。リックの案内でテラスへ。
椅子を用意してくれると「さぁ、ごゆっくり」という顔をして去ってゆく。
「エブリシングオーケー?」彼はいつでもそう言ってつかず離れずサポートしてくれる)