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この道はドカンと40メートルの幅で
南北に4キロ、原野を貫いている。
道の両脇にはいくつもの巨大な神殿や祭壇が並んでいるわけだが、
この神殿や祭壇を王の墓と勘違いしたことにより
死者の大通りという名がついて現在に至っている。

   車輪も鉄も持たないこの国で一体どうやって建材を運んだのだろう?
   死者の大通りは地震観測用の水路だったという
   地震学者の説があるというけれど、確かに造りが興味深い。
   まるでお堀の中を歩いているような、微妙な高さの壁が続いている場所がある。
   もしもここに水が流れていたとしたら、
   運河の役目も果たしていたんじゃないかと、妄想は膨らむ。
   水が流れていたとしたら、なんと逞しく美しい光景だろう。






 
犬がぺろりと横になっている。
メキシコっぽい顔。
 



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