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のぼりきると、軽自動車が1台とまっていて、その奥に母屋があった。
母屋の前で雪かきをしているおじいさんがいる。 「すみません、こちらのこけし工房さんはやっておられますか?」 おじいさんは、作業を止めて、少し困ったように笑って スコップに軽く体重をかけて「ふぅ〜」とため息のように小さな息をはいて こちらを見た。 「ふぅ〜、どちらから?」