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「こけし?こけしねぇ、、、手ぇわるくしちゃってね、もう、やってないの。もう、何もないのよ」
と言って、また、困ったように笑った。
「そうですか、、、」
残念がるのもなんだか変だしなぁ。だいたい、期待はしていなかったし。

  とは思っていたけれど、今、思えば、きっとすごく残念そうな顔をしてしまったのだろう。
  「おじいさんのこけしが少しあるから、見て行きますか?」そう言ってくれる。
  そう言ってもらった瞬間、多分、飛びあがって喜んだんだと思う。よく覚えていない。



「あっ、車なのですが、停められますか?」
「ほい、ここへ停めていいよ」と軽自動車の前のスペースを指さした。
「どうも!」と言って坂の下へ戻ると、
相方さんは雪の坂道と格闘中。


tabihitotsu
         結局、のぼりきれなくて道端へ停める。       


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