アノニマ・スタジオWeb連載TOP > 暮らしのなかのSDGs もくじ > その2 SDGsをかんがえるブックリスト【暮らし編】1

イラスト/江夏潤一


その2

SDGsをかんがえるブックリスト
【暮らし編】1


SDGsという言葉を掲げていなくとも、エコロジカルであったり、サステイナブルな考えを持って生活している人はたくさんいます。アノニマ・スタジオが刊行している本のなかでも、SDGsに通じる生き方や暮らし方をさまざまに紹介しています。

例えば、毎日の料理。野菜は皮ごと使い、シンプルな調理法にすれば、無駄なくおいしくいただけます。 要らなくなった服や布は、捨てずにリメイクすることでオリジナルの一着が完成します。自然のなかで過ごすことも、環境問題を身近に考える第一歩になります。
そうやってみていくと、あんなことも、こんなことも、実はSDGsへの入り口です。暮らしのこんなところからつながっていくものなんだ、というヒントにしていただけたらうれしいです。
本に書かれている内容でSDGsにもつながっているものを、関連する目標のマークで表しています。参考にしてみてください。




『ゼロ・ウェイスト・ホーム ごみを出さないシンプルな暮らし』
著:ベア・ジョンソン
訳:服部雄一郎

家族4人が1年間に出すごみの量はわずか1リットル弱という、驚異の「ゼロ・ウェイスト(ごみを出さない)」生活を続けている著者。本の中では、リフューズ(断る)、リデュース(減らす)、リユース(繰り返し使う)、リサイクル(資源化)、ロット(堆肥化)という5つの基本ステップをもとに、生活のシーンごとに実践的な取り組みを紹介しています。自分にも、環境にも、ごみを出さない暮らしとは、心地良いものです。





『種まきノート ちくちく、畑、ごはんの暮らし』
早川ユミ

高知の山のてっぺんで、アジアの布で作品づくりを続ける布作家の早川ユミさん。土と暮らし、からだの声に素直になって、地球とつながって生きていくということ。「暮らしと仕事がわがやではいっしょなので、主婦は主夫であり、どちらもが暮らしているし、どちらもが仕事しています」





『種まきびとのものつくり』
早川ユミ

『種まきノート』に続く、小さな自給自足のヒントがたくさん詰まった一冊。なんでも手軽に買える時代だからこそ、自分の手で「つくる」行為には、新たな発見や喜びがあります。心身ともに健やかに生きる秘訣でもあるかもしれません。





『八百屋とかんがえるオーガニック』
warmerwarmer

日々、私たちの体を作っている食べものについて、種から考え、食の多様性を大切にするために「古来種野菜」を流通する八百屋としてさまざまな活動を行うwarmerwarmerの高橋一也さんと高橋晃美さん。暮らしのあちこちにあふれる「オーガニック」や「おいしい」とはどういうことなのでしょうか。食べものの未来のことを、一緒にかんがえてみませんか。





『たのしい 手づくり 子そだて』
良原リエ

要らないものから必要なものをつくることは、とても理に適っています。この本は、古着や端切れなどを活用して子ども服や小物をつくるリメイク術や、子どもと一緒に楽しむ「手作り遊び」を紹介するアイデアブック。それだけではなく、良原リエさんのセンスが光る、形や素材を活かして作る簡単リメイクは、ものを大事に受け継ぐ気持ちと手づくりの楽しさや自由さを教えてくれます。





『しんぷるらいふ』
かわしまよう子

「しんぷるらいふ」は節約をすることとは違い、ものや自然を大事にしながら、毎日の暮らしに小さな花を咲かせることだとかわしまさんはいいます。手を動かすこと。ゴミ箱を小さくすること。小さな夢を持つこと。ものを大事にしたいという思いをひらめきに変えることで、楽しい暮らしにつながっていくことを気づかせてくれる本です。「しんぷる」という言葉は、SDGsを考えるうえでの、ひとつの「ものさし」かもしれません。






『自然のとびら』
文:ケイ・マグワイア
絵:ダニエル・クロル
訳:さいとうみわ

イギリスの王立植物園で研究をし、自給自足の生活を実践しているケイ・マグワイアによる、色彩豊かなイラストと細やかな文章で伝える図鑑のような美しい絵本。庭、野菜畑、森、農場、畑、池、果樹園、街などの一年の四季を通じて見られる情景に出会えます。





『自然あそびフィールドブック』
文:ケイ・マグワイア
絵:ダニエル・クロル
訳:さいとうみわ

小さな冒険家のための「あそび方」ガイド。一歩外へ踏み出したときから、自然の世界は広がっています。さがす、つくる、あつめる、など季節に寄り添う遊び方を紹介。自然のなかで遊ぶことは、自然を大切にする心も養ってくれます。『自然のとびら』同様に、美しくてやさしい日本語訳は、東京・町田にある〈しぜんの国保育園〉園長の齋藤美和さんによるものです。





『わたしをひらくしごと』
取材・文:野村美丘
写真:藤田二朗

花屋、革職人、獣医師、ダンサー、デザイナー、冒険家……。働いて生きることは、人の数だけ物語があります。本書は、他の誰とも似ていない仕事や働き方をしている「肩書き=自分自身」という15人のインタビュー集。自分は何が好きで、どんなことを心地良いと感じるのか。誰かの人生にふれることで、今の自分の視野や価値観が広がる、仕事や人生におけるヒントが詰まった一冊です。






日々の暮らしのなかで、できることはたくさんあります。 自分にとって「心地良い」ってなんだろう。未来のために、どんな生き方ができるだろう。 そんなふうにかんがえるところから、SDGsにつながっていくのです。







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編/アノニマ・スタジオ

アノニマ・スタジオは、KTC中央出版の「ごはんとくらし」をテーマとしたレーベルです。食べること、住まうこと、子育て、雑貨・・・暮らしを少し豊かにしてくれる生活書を中心に、本づくりやイベントを行っています。



暮らしのなかのSDGs
今と未来をつなげるものさし

編/アノニマ・スタジオ
定価 1650円(本体価格1500円)

持続可能な社会をつくるために、どうしたらいい? 経済、社会、環境、どれもが私たちの暮らしに結びついています。日常の場面から考える「SDGs思考」を身につけ、「SDGsの“ものさし”」を自分のなかに持つことができるアイデアブック。SDGs入門書としてもおすすめ。



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