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「台所にこの道具 ―宮本しばにの素描料理―」展



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「素描料理の会」を開催しました

 「台所にこの道具 -宮本しばにの素描料理―」展に合わせて、料理の基本を学ぶ「素描料理の会」を10月28日に開催しました。

 土台となる料理の基本を学び、参加者が持参した食材で実際に料理をしながら、そのコツをつかんでいただくこの会。参加者は事前に作りたい料理を選び、どういう具材にするかを考えて当日を迎えました。
 テーマは日本料理の基本となる「八方だし」。醤油、みりん、だしの3種の割合を替えるだけで、いくつもの料理が作れるという強い味方です。だしの取り方を教わったり、だしの種類による味の違いなどを試したり。目安としての割合はあるけれど、料理をしながら自分好みの味にしていきます。
 料理のメニューは、筑前煮、だし巻き卵、ごま酢和え、豆腐の生姜焼き。それぞれ土鍋、銅製の卵焼き器、焙烙、すり鉢、鉄フライパンを使います。宮本しばにさん厳選の道具たちは、音、触感、質感、そして使い勝手もいいのです。みなさん、料理をしながら五感に響く香りや感触を楽しみます。
 お米は小ぶりの羽釜で炊き、炊き上がったらおひつへ。この過程がご飯をぐっとおいしくするのだそう。あまり馴染みのなかった日本の台所道具の良さを、改めて知る機会です。
 出来上がった料理はみんなでシェアしていただきます。宮本さんが持ってきてくださった禅寺椀(僧侶が食事や托鉢のときにつかう漆黒のお椀)をお借りして。シンプルで飾らず、見事な機能美、これもまた「素描料理」を感じるもののひとつかもしれません。

 今回は各回3名ずつ、合計で9名の方にご参加いただきました。一日中会場で自由に過ごしていただけるようにしたため、早くからきて見学する方、終わった後も次のクラスをご覧になる方など、さまざま。参加者同士、教え合ったり手伝ったりと、少人数ならではのアットホームな雰囲気の会になりました。
 道具と素材に向き合い、料理の過程や時間を楽しみ、ありがたくいただく。新たな視点で料理の魅力を再発見する「素描料理の会」でした。
 ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。





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