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運ばれてきたカップとミルクとシュガーポット。使い込まれているけれどひとめで良いものだとわかる。
カウンターへ目をやると、そこにあるサイフォンや器や店主の横顔がどれも絵になっていて
映画のワンシーンみたいなんだもの。
写真に写してみたい衝動にかられるけれど、シャッターをきったら、その音でなにもかもが
壊れてしまいそうなものだから、じっとしているより無かった。
新しい客が来る。
来るなり、店の入り口に山積みのレコード雑誌を1冊手にとって、店主に親しげに話しかけている。


   tabihitotsu
 小さなスケッチを2枚  
 こんな店が近くにあったら入り浸っちゃうな。
 商売としてなりたっているとはとても思えない不思議な空間。
 店主の匂いがすべてに染みついている。


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